2004-05-01から1ヶ月間の記事一覧

その通りだが

『InterCommunication』No.49の5つの対話特集は、どれも刺激的で読みながら知的興奮を感じている。大澤×北田対談での、大澤氏の北田本への容赦ない批判は、すごいなあと。中村桂子×西垣通の「情報・生命・社会」の対談もなかなか面白い。「生命」研究も関心…

見直した

◆『21世紀の現実』ミネルヴァ書房 ◆スピヴァク『ある学問の死』みすず書房 ◆柄谷行人『定本柄谷行人集4 ネーションと美学』岩波書店 ◆ヘーゲル『法の哲学』(Ⅰ)(Ⅱ)中公クラシックス また、たくさん本を買ってしまった。ここのところ、気になる本、欲しい…

疑うことと信じること

◆酒井隆史『暴力の哲学』河出書房新社 ◆柴崎友香『ショートカット』河出書房新社 『暴力の哲学』、テーマはなかなか刺激的かつアクチュアルだなあと思う。しかしながら、私には一読しただけででは、まだうまくこの本の全体を理解していないかもしれない。ち…

大漁だ!

◆芥川龍之介『芥川龍之介全集2』ちくま文庫 ◆芥川龍之介『芥川龍之介全集4』ちくま文庫 ◆馬場靖雄編『反=理論のアクチュアリティ』ナカニシヤ出版 ◆伊藤守編『文化の実践、文化の研究 増殖するカルチュラル・スタディーズ』せりか書房 ◆『新潮』2004年6月…

「が」

つらつらと自分の書いた文章を読み直してみて思った。やはり、文章の接続の時に「が」を使った文章は読みにくいと。 文章の書き方に関する本を読むと、このあいまいな「が」については、しばしばそのあいまいさが指摘されている。逆接なのか、順接なのか、時…

お薦めの本

◆馬場靖雄『社会学のおしえ』ナカニシヤ出版 これはお薦めの本だ。面白くて分かりやすい。ちょっと癖のある文章で専門書的ではないが、社会学の基礎知識の一部をうまく説明しているので、ひとりで社会学の理論を学ぶにはちょうど良い。読むと、かなり頭の中…

「生」を語ること

夕方から、大学が行っている市民向け講座で指導教官がお話をなさるので、見学に行く。 テーマが近代文学における「生」と「死」といったものなのだけど、聞いていて思ったのは、たしかに物語では「死」は語られやすいが、逆に「生」というのはドラマチックな…

そもそも…

以下、例の如く愚痴ですので、見逃して下さい。 そもそも、タイプミスだらけの原稿で応募するのがいけないのではないか、と。ミスだらけの原稿とは知らず、こちらは編集作業をして、初校をつくり著者校正をしてもらうわけだが、その時に大量に修正が入る。誤…

「廣松渉」

◆『状況』2004年6月号 『状況』という雑誌、初めて買ってみた。特集が「廣松渉」なのだが、今年は「廣松渉」にけっこう注目が集まっているのか?

「言うは易く行うは難し」

◆大塚和夫『イスラーム主義とは何か』岩波新書 散々文句を言いながら、全部を読み通してみると、後半はそれなりに面白い本ではあった。こういうことがあるから、やはり本は最後まで読み通すほうが良いのだろうなあ。いや、ちょっとだけ読んで、その本の価値…

質問

タイ語を専門にしている方というのはいらっしゃるのでしょうか?もしいたら知恵を拝借したい。たとえば一太郎でタイ語を表示すると、ときどき文字と文字との間にいらないスペースが出来てしまうのですが、これはなぜでしょう?毎回、このスペースを処理する…

がんばりますが…

面倒なことを次から次へと…。

たぶん面白い本ではない

◆大塚和夫『イスラーム主義とは何か』岩波新書 きょうの朝に図書館に行った時に借りた本だ。借りてから、研究室に戻ってすぐに読み始める。半日かけて、半分ほどしか読めなかった。どうしてか?というと、けっこうつまらない本だからだ。なので、読んでいる…

試しに読んでみる

◆『尾崎秀実時評集』平凡社東洋文庫 ◆プラトン『テアイテトス』ちくま学芸文庫 尾崎秀実が気になるというより、この時代つまり1930年代から40年代が興味の対象なので、とりあえず借りてみた。全部読むかどうかは分からないけど、解説を米谷匡史氏が書いてい…

自由論の前に

◆酒井隆史『暴力の哲学』河出書房新社 著者が『自由論』の酒井氏なので、どんな内容なのか気になって購入。とは言っても、まだ『自由論』を買っても、読んでもいないのだけど。

とても良い本だと思う

◆野矢茂樹『論理トレーニング101題』産業図書 『論理トレーニング』もすばらしい本だったが、その演習編ともいえる本書『101題』もすばらしい。というか、こちらのほうが力を抜いて書かれているので、初心者にはより読みやすい本に出来ている。論理的に考え…

けっこう期待できるのでは

◆C・ノリス『ポール・ド・マン』法政大学出版局 これは、けっこう期待できる本なのでは。ド・マンの研究書って、ほかにあるのかなあ?私は寡聞にして知らないのだけど。というか、未だド・マンの主要な著作が訳されていないのか。この状況は問題あるだろう…

勉強会

有志による勉強会。レジュメを作って、発表。マルクス『共産党宣言』。まあ、この本はかなり分かりやすいので、まとめるのが楽だった。結局、革命は難しいね、ということで落ち着く。*1 学校に行ったら、今日から日本英文学会があるという。それにしては、校…

論理的であるために

◆野矢茂樹『論理トレーニング101題』産業図書 ◆ルーマン『近代の観察』法政大学出版局 『論理トレーニング101題』のはじめのほうを読んでみたが、けっこう良い。これは面白そうだ。接続詞にだけでも注意すれば、かなり論理的になるものだ、と分かる。

苦手なタイプの本ではないといいのだけど

◆スラヴォイ・ジジェク『イデオロギーの崇高な対象』河出書房新社 どうしてイデオロギーを信じてしまうのか。嘘だと分かっていても、それでも受け入れてしまうのはどうしてか。そのようなことが気になって仕方がない。というわけで、この本に興味を持つ。ジ…

ようやく読み通すことができた

◆宮台真司『権力の予期理論』勁草書房 やっぱり、この本は難解だった。このような類の議論に慣れていないし、苦手でもあるからだ。とりわけ、第3章あたりのゲーム理論の話になると、もう頭がパンクしてしまって、何がなにやら???という感じ。それでも、そ…

はじめての本

◆吉田健一『東西文学論・日本の現代文学』講談社文芸文庫 ◆大江健三郎『取り替え子』講談社文庫 ◆小林秀雄『小林秀雄全作品 20』新潮社 『東西文学論』は、古本で購入。吉田健一の本は、これまで読んだことがないから楽しみだ。日本の文学者と西洋との関係を…

自分の弱いところ

ネット上では、著作権やらCD輸入の問題やらWinnyの作者逮捕について、活発な議論が交わされているが、そんな状況を知りながら、呑気に『共産党宣言』は面白いなあと言っていて良いのだろうか…。文学を研究している自分にも、きっと関連することがあるのでは…

「万国のプロレタリア団結せよ!」

◆マルクス・エンゲルス『共産党宣言』岩波文庫 この書は、「ヨーロッパに幽霊が出る――共産主義という幽霊である」という怪しげな言葉から始まるマニフェストで、徹底的に労働者を煽り、最後は「万国のプロレタリア団結せよ!」と呼びかけて終る小冊子だ!*1…

「知識」とはそもそも何だ?

◆戸田山和久『知識の哲学』産業図書 『論文の教室』の著者である戸田山氏の本だが、この本も『論文の教室』同様に非常に分かりやすい文章で、そして適度に遊びも入っており、充分に楽しめるものだ。「知識の哲学」なんて、哲学の王道のようなもので、説明す…

どうも私の考えは甘い

やはり、どうも私は安易に「一括り」の思考に頼ってしまうみたいだ。たしかに簡単に「一括りする」思考はいけない。一人称で考えることが大切だ。だけど、その思考が「私」のなかでだけに留まっていて良いのだろうか。「私」と、それよりももう少し大きな世…

「鬱」特集が面白い

『ユリイカ』5月号の特集は「鬱」、メランコリー。それをテーマにした論文がずらり。面白い、というのは研究として面白いという意味もあるが、一種の娯楽作品として面白いなあと。すが秀美氏の論文は、そのイライラ度の高さからいって、氏自身がメランコリー…

人生最大の困難にぶつかる

去年から、研究室で論文集を作り始めたのだが、これがけっこう面倒な作業だ。 出来るだけお金をかけないで作りたいので、自分たちで版下までつくって印刷と製本だけを業者に頼む方法でやっている。で、その原稿の編集が厄介というか、素人の限界にぶつかり、…

つまらない愚痴です

研究者であるならば、ワードぐらい使いこなしてください。せめて基本機能だけでもきちんとマスターしてください。ワードで論文を書くなら、ワードの入門書を片手に! たとえばインデント機能を使わずに、空白など挿入されると見た目はたしかにインデントされ…

古本で買った物

◆柄谷行人編著『可能なるコミュニズム』太田出版 ◆開高健『花終る闇』新潮文庫 ◆村上春樹『レキシントンの幽霊』文春文庫 ◆村上春樹『やがて哀しき外国語』講談社文庫 ◆夏目漱石『それから』新潮文庫 ◆夏目漱石『三四郎』岩波文庫 いずれもブックオフにて購…