2004-03-01から1ヶ月間の記事一覧

がんがん読んでいこう

◆柄谷行人『定本柄谷行人集3 トランスクリティーク』岩波書店 この本、けっこう好きかも。

実はこの漫画を読んだことがない

◆四方田犬彦『白土三平論』作品社 ◆プーシキン『オネーギン』岩波文庫 『白土三平論』、私のなかでは70点ぐらいか。面白いけれど、欠点は長すぎるところ。白土三平についての初めての本格的な評論ということで、取り上げたそれぞれの物語の筋を詳しく紹介し…

昔を振り返るにはまだ若い

◆四方田犬彦『ハイスクール1968』新潮社 全共闘の時代の高校生を描く。この時代に受けた経験が、四方田氏の批評における原点となっているようだ。1人の高校生の挫折の物語とも読める。また、当時の映画や音楽、漫画について多く語られていて、サブカルチャー…

魅力的な「言葉」と、「運動」と

◆四方田犬彦『航海の前の読書』五柳書院 ◆四方田犬彦『指が月をさすとき、愚者は指を見る』ポプラ社 ◆蓮實重彦『スポーツ批評宣言』青土社 がんばって3冊読了。どれも面白い。 四方田氏の映画批評は、もちろん参考になるし、現に研究に用いたりするのだけど…

政治の道具としての「生命」

ときどき、松岡正剛の「松岡正剛の千夜千冊」を読んでいる。ちょっと前だけど、「950夜」で、私の好きな小説、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』が取り上げられていた。最近、この小説をもう一度読みたいと思っていたところなので、良いタイミングだ…

なるほど 

◆『新約聖書』 一日かけて、全部読んでみた。聖書がどんなふうに書かれてあるのか知らなかったので、一通り読んだことは勉強になった。とはいえ、一回読んだだけでは、ここに何を読み取れば良いのか分からないけれど。物語として読むと、旧約のほうが面白い…

欲しかった本、いっぱい

◆蓮實重彦『スポーツ批評宣言』青土社 ◆稲葉振一郎『リベラリズムの存在証明』紀伊国屋書店 ◆四方田犬彦『指が月をさすとき、愚者は指を見る』ポプラ社 ◆四方田犬彦『白土三平論』作品社 ◆『岩波講座 文学5 演劇とパフォーマンス』岩波書店 思い切って大量…

必要な教養の一つだ

やっぱり文化や文学を研究するときに必要だと思われる教養が一つある。それは、聖書だ。聖書は読んでおくべきだと思っていたけど、今までどうしても取っつきにくい印象があって、はじめの数ページで挫折ばかりしてきた。旧約のほうは、昔岩波文庫のもので、…

まだまだ他にも買わねば

◆四方田犬彦『航海の前の読書』五柳書院 書評とかいろいろな所に発表してきた比較的短い文章を集めた本だった。四方田氏の他の新しい本も注文してあるし。がんばって読み通そう。

自分の意見を言い切る度胸

◆村松恒平『プロ編集者による文章上達<秘伝>スクール』メタ・ブレーン メルマガを本にしたもの。文章を書くのは、自分の主体性を確立することだ、おそらくこれが中心テーマだろう。それよりも、私がこの本から学んだ教訓は、たとえ批判があろうと、たとえ…

悪循環の構造

文章を書くのがつらいことだと思う時がある。何かについて文章を書く。すると、それがもうすでに誰かによってかかれていたことだったり、すでに平凡な意見だったりする。ああ、もっと知識を増やさないといけなあと思って勉強する。勉強すればするほど、自分…

参りました…お手上げ

◆『イノセンス』2003年/東宝/100分 監督:押井守 結局、何が何だか理解できなかった。難解。むずかしい。物語の筋自体はシンプルで、この点において理解できないということはないのだけど、いかんせん登場人物たちの会話にはついていけない。さすが記憶を…

メタとかネタとかベタ、というのはすでにずっと前から問題になっていたんだ

◆渋澤龍彦『黒魔術の手帖』文春文庫 ◆柄谷行人『定本柄谷行人集2■隠喩としての建築』岩波書店 『黒魔術の手帖』、裏の思想史と言えば良いのか、いやこれこそが西洋思想なのか。渋澤龍彦の知識にただ驚くばかり。魔術とかカバラとかタロット占いとかサバトと…

貴重な本

◆弥永徒史子『再生する樹木』朝日新聞社 古本で購入。これは、個人的にはちょっと貴重な本になりそう。したがって、誰にも貸さないし読ませないつもり。今は品切れで、なかなか見つからないし。汚されたらいやだ。 この本は絵画と文学の比較文学の研究書。ム…

「ポケモン」に対する評価が高すぎるのでは?

◆吉永和加『感情から他者へ』萌書房 ◆中沢新一『ポケットの中の野生』新潮文庫 『感情から他者へ』、「情感性」による他者把握に関する研究書。フッサールの志向性による他者把握への反論からでてきた「情感性」をキーとした他者論がサルトル、シェーラーそ…

就職と自己実現

就職難で?学生の自殺増加、大学側が予防に本腰 学生の、特に最終学年の学生の自殺が増えているらしい。大学側もその対策に力を入れ始めたということだ。 ちょうど、「ほぼ日」の山田ズーニーの連載「おとなの小論文教室。」で、自己実現と就職の話題だった…

読みたい本、見つけた!

◆『東大教師が新入生にすすめる本』文春新書 ◆柴崎友香『きょうのできごと』河出文庫 『東大教師が…』はやはり専門家が薦める本ということだけあって、安心して薦められた本を読んでみたくなる。今まで知らなかった本などもあって、さっそく本屋に注文してみ…

もう泣くしかない(二重の意味で)

月刊・四方田犬彦!? この記事によると、すでに今年になって『ハイスクール1968』『白土三平論』『指が月をさすとき、愚者は指を見る』そして、最近の『航海の前の読書』と立て続けに本を刊行している四方田犬彦だけど、また4月に共著だけど本が出るという。…

異色の映画史?

◆柳下毅一郎『興行師たちの映画史』青土社 見世物としての映画の歴史を描いているのか。これまでの視点とはちょっと異なる映画史かもしれない。面白そうな本だ。 柳下毅一郎スペシャルインタビュー オリジナリティなんて大したことない

自分への戒め

高校生でも、こんな立派な本が書けるのかと思うと、今の自分が情けないなあと感じる。未だに、まともな論文の書き方すら出来ていないし。説得力のある議論も組み立てられないし、もちろん知識も足りないしなあと反省ばかり。こんなことではだめだ、もっと勉…

勉強になる一冊

◆岡崎玲子『9・11ジェネレーション』集英社新書 9・11からイラク戦争へ、アメリカが突き進んでいた時期、アメリカの高校に留学していた著者のアメリカレポート。あの時期、アメリカでは何が起きていたのか、その時アメリカの高校生達が何を考えていたのか、…

「ナショナリズム」について、ようやく満足できる研究書に出会った

◆小熊英二『<民主>と<愛国>』新曜社 ◆岡崎京子『東京ガールズブラボー』宝島社 『<民主>と<愛国>』、ようやく全部読み通した。読み通すのに、けっこう時間がかかってしまった。もっと速く読むようにしないと。 戦後の「公」に関する言説の変遷を検討…

ブックガイドを楽しむ

◆『東大教師が新入生にすすめる本』文春新書 ◆岡崎玲子『9・11ジェネレーション』集英社新書 やっぱりブックガイドは面白い。どんな人が、どんな本を紹介しているのか、すごく興味があるので。それから、紹介された本を読まないけれど、とりあえずどんな内容…

60年、そして80年代へ

◆中上健次『軽蔑』集英社文庫 ◆三島由紀夫『美と共同体と東大闘争』角川文庫 ◆岡崎京子『東京ガールズブラボー』宝島社 去年、『軽蔑』を買っていたのを忘れてまた買ってしまった…。お金ないのに…。まあいいや、中上健次の本は大体2冊ずつ買うつもりだし。 …

がんばって読書中

小熊英二『<民主>と<愛国>』を読書中。読書開始から3日たったけど、まだ半分ほど読んだところ。残りまだ半分400ページ弱ある。集中力がないので、読むのに時間がかかってしまう。もうちょっと速く読めるようになりたい。日曜日までに全部読もう!

綿矢りさ関連記事、その他

◆『小説トリッパー』2004SPRING →大塚英志「綿矢りさと「戦時下」の文学」 →大西巨人「「芸術犯」阿部和重――長篇小説『シンセミア』をめぐって」 →平岡篤頼「刺激的な『おたく』の視線」

『きょうのできごと』というタイトルの持つ雰囲気が良いと思う

◆柴崎友香『きょうのできごと』河出文庫 たしか保坂和志がこの作家を評価していたなあと思い出して買ってみた。そうしたら、解説が保坂和志だった。「ジャームッシュ以降の作家」という解説を書いている。これも面白そうだ。 この『きょうのできごと』という…

芥川賞関連記事

◆『文藝春秋』2004年4月特別号 「250万人が読んだ 芥川賞二作品の衝撃」という記事。

『アララトの聖母』

◆『アララトの聖母』監督:アトム・エゴヤン/2002年/カナダ/115分*1 けっこう複雑な構成で、物語を理解するのにやや困難だった。物語展開も複雑だし、人間関係も複雑だし。複雑というか複数の関係が入り組んでいると言ったほうが正確かもしれない。いくつ…

なんとなく感傷的になる

暖かいというより、暑いなあと感じた一日。ひさしぶりに朝から学校に行ったら、寝不足のためか午後になって疲れを感じて仕方がない。なんだか体中が痛くて…。運動不足なのだろう。 『波状言論』第5号の鼎談を読む。同世代だけに、気になる話題が多い。私自身…