2004-01-01から1ヶ月間の記事一覧

◆斎藤環『心理学化する社会』PHPエディターズグループ ASIN:4569630545 ◆テッド・チャン『あなたの人生の物語』ハヤカワ文庫SF ASIN:4150114587 で、中上が必死に格闘した物語は、中上によって解体されたと思ったが、実はしぶとく生き延びていて、それは現代…

四方田犬彦『貴種と転生・中上健次』

◆四方田犬彦『貴種と転生・中上健次』ちくま学芸文庫 ASIN:4480086390 半年ぶりに再読。やっぱり何度読んでも面白い。ポストモダンの文学批評の一つの到達点である。私は、この本を読むたびに中上について何か書かなくては、と思わせられる。この本に圧倒的…

渓内謙『現代史を学ぶ』

◆マックス・ヴェーバー『社会学の根本概念』岩波文庫 ◆渓内謙『現代史を学ぶ』岩波新書 『現代史を学ぶ』は、『歴史学ってなんだ?』の中で触れられていた本なので、図書館で借りて読んでみた。 ソ連現代史研究家の著者の経験を語っている本で、その内容は、…

 変化を感じるのは…

コンビニで、この間まで年賀状が置いてあった棚にバレンタイン用のチョコレートが置かれてあった。新年になったと思ったら、もうそんな時期かと。自然ではなく、こんなところで時の移り変わりを感じていて良いのだろうかと…。自分の感性に疑いを持つ。

◆宇佐美斉『作家の恋文』筑摩書房 ASIN:4480823530 作家のラブレターを読む。あくまで「作家」の恋文を論じるのが目的であるとのこと。一般的なラブレターについてではない。

 もやもや〜

研究をして論文を提出しなくてはならない作業が待っているのだけど、どうしても「もやもや〜」としたものがあって、それをなんとか言語化して外に吐き出さなくてどうにも前に進めないなあ、などと思う毎日。要は、<批評>を書くことで、心の中の鬱屈したも…

◆金原ひとみ『蛇にピアス』集英社 ASIN:4087746836 ◆北田暁大『責任と正義』勁草書房 ASIN:4326601604 『蛇にピアス』、さっそく買ってみました。短い小説だからすぐに読めそう。読んだら、何か感想を書いてみたい。 『責任と正義』、やっぱり買いまいした。…

 衝撃的なニュース

やっぱり何て言うか、かなり衝撃を受けたのは、大阪で起きた虐待事件だ。骨と皮になるまで放置してしまったというあまりに残忍な犯罪に恐怖を感じる。憤りというか、何て言うか、とにかく何かを考えなくては、と思わせる事件だ。ということ考えていたら、こ…

E・H・カントーロヴィチ『王の二つの身体 下』

◆E・H・カントーロヴィチ『王の二つの身体 下』ちくま学芸文庫 とりあえず読み通してみたけれど、イマイチ理解できず。予備知識が足りないなあ。

◆仲正昌樹編『美のポリティクス』御茶の水書房 美と政治の問題を扱った論文が集められている。

小田中直樹『歴史学ってなんだ?』、吉見俊哉『カルチュラル・ターン、文化の政治学』

◆小田中直樹『歴史学ってなんだ?』PHP新書 ◆吉見俊哉『カルチュラル・ターン、文化の政治学』人文書院 『歴史学ってなんだ?』はすごく面白い。久々に読んで満足感を覚えた新書。本書は、3つの大きな章がある。一つは、「史実を明らかにできるか」。次に、…

浅羽通明『大学で何を学ぶか』

◆浅羽通明『大学で何を学ぶか』幻冬舎 『大学で何を学ぶか』を読み終えて。議論に甘さが残っているという印象。かなりキツイつっこみがあるにはあるが。 まず、本書には大学が形骸化しているという前提がある。教授は自分の専門分野のみ語るだけ。そんな講義…

木下是雄『レポートの組み立て方』

◆木下是雄『レポートの組み立て方』ちくま学芸文庫 『レポートの組み立て方』は、実用的といったら実用的だけど、微妙に文章が読みにくい本だなあと感じる。きっと、あまりに素っ気ない文章だからだろう。

 ニュースから

写真家ヘルムート・ニュートン(83)が23日、ロサンゼルスで亡くなったという。残念。http://www.asahi.com/obituaries/update/0124/001.html

 社会学と芥川賞

ネット上でいくつか芥川賞に関することが書かれた文章を読んでいて気がついたのは、おそらく社会学を研究する人たち*1は、一様に芥川賞に不満を持っているようだ。不満までいかなくても、少なくとも賞を肯定するような意見は見られない。これはなぜなのだろ…

◆小室直樹『経済学をめぐる巨匠たち』ダイヤモンド社 ◆田中秀臣 野口旭 若田部昌澄『エコノミストミシュラン』太田出版

 日記のタイトル

日記にタイトルを付けるのが好きではないので、いつも書かないでいたのだけど、最近のタイトルを表示するモジュールを導入すると、全部同じタイトルばかりなってしまって、表示する意味があまりないことに気がつく。これからは、出来る限りタイトルを付けて…

 ダイアリーブック

はてなの新しいサービス、はてなダイアリーブックはちょっと興味がある。とはいっても、始めたのが去年の10月ごろだから、なんか中途半端の期間しか分量がないのが嫌だなあ。でも、前々から、自分の書いたものを製本してみたいなあと密かに思っていたので。…

 その2

たとえば、「純文学」といったジャンルが今や機能せず、くだらない延命策を弄しているだけだと文壇批判をする。で、自分が良いと思った作家を評価する状況を作り出す。というところまでは理解できるとしても、一方で「自分の好みではない作家」と「自分の好…

 その1

浅羽通明の『大学で何を学ぶか』を読書中。まあ、たしかにこの本に書いてあることは頷けることであり、時にドキッとするのだけど、イマイチ内容が古いのではないか。あるいはステレオタイプな大学像(もしくは教授像)に頼っているのではないか、という印象…

◆木下是雄『レポートの組み立て方』ちくま学芸文庫 こうしたレポート・論文の書き方の類の本を読むこと自体が楽しくなってきた。他人が一体どんなやり方で論文を書くのか、秘密を覗くような感じで面白い。

E・H・カントーロヴィチ『王の二つの身体 上』

◆E・H・カントーロヴィチ(小林公訳)『王の二つの身体 上』ちくま学芸文庫 王の二つの身体、すなわち「政治的身体」と「自然的身体」の概念の歴史的考察。異様に注が多い。

現在でも旧正月を祝う国々があるけれど、それでいくと今日は大晦日だという。大晦日は寝ないで過ごすのだと、説明されたりして。なんでも寝てしまうと眉が真っ白になってしまうとか。 ところで、暦というのもなんだか面白い。陰暦は、日本の四季にあっている…

◆マルセル・マルタン『映画言語』(金子敏男訳)みすず書房 古本屋で購入。自分の研究に使えそうな感じだったので。

最近、大塚英志が気になっている。時間ができたら読み直そうと。たとえば、まんがにおける記号的な表現で現実的身体を描かなくてはならないという手塚治虫の命題。あくまで勝手な推測だけど、これは一種の天皇論と読み替えることができるのかなあと。で、そ…

◆吉見俊哉『都市のドラマトゥルギー』弘文堂 1920年代の都市の研究を参考にするために。

小田中直樹『歴史学って何だ?』を読書中。その中で、『動物化するポストモダン』についてほんの少し触れている。小田中氏は「大衆文化において「大きな物語」は凋落してきたという東の所説そのものが、じつは一つの「大きな物語」をなしている」と書いてい…

◆『AERA』2004年1月26日号 さっそく先日の芥川賞についての記事があったので買ってみた。記事のなかで評論家の富岡幸一郎は二人の作品の共通点として「人間関係の回復」と述べている。はたして本当にそうなのか、検証してみなくては。 一方、選考委員の…

『社会学のエッセンス』

◆『社会学のエッセンス』有斐閣 『社会学のエッセンス』や、社会学で議論される事柄が、コンパクトな形でまとめられていて鳥瞰的に勉強するには便利。用語の解説、参考文献の解説などもあって初心者には助かる一冊。

厚東洋輔、今田高俊『近代性の社会学』

◆厚東洋輔、今田高俊『近代性の社会学』放送大学教育振興会 『近代性の社会学』は、昔の放送大学のテキストのためか、それぞれの章が面白そうなテーマを扱っているわりには、あっさりとした記述でちょっとがっかり。