◆『AERA』2004年1月26日号
さっそく先日の芥川賞についての記事があったので買ってみた。記事のなかで評論家の富岡幸一郎は二人の作品の共通点として「人間関係の回復」と述べている。はたして本当にそうなのか、検証してみなくては。
一方、選考委員の村上龍綿矢りさの作品について「無理をしていないところに好感が持てる。アイドルおたくの青年が大丈夫だと思わせてしまうところが気持ちよく読めました」と述べる。
どうも、後半部はあやしい感じがする。これだと女性は男性を承認する存在として見えて、甘える母のような存在に思えてきてしまう。「女」をそのような位置に置くのは危ない読みだ。