成瀬巳喜男『女が階段を上る時』

◆『女が階段を上る時』監督:成瀬巳喜男/1960年/東宝/111分
成瀬の作品でも、評価の高い作品の一つ。高峰秀子が、銀座の雇われマダムとして、必死に生き抜いていく一人の女性を演じる。やっぱり、どことなく暗さをもった女性を撮ると、成瀬は素晴らしい。成瀬の映画では常に気になってしまう「階段」が、作品の中心主題となっていることも要注意。また、この映画で良いなと思ったのは、黛敏郎の音楽だ。映画の雰囲気にとても合っていたのが印象的。