2005-09-15から1日間の記事一覧

成瀬巳喜男『女が階段を上る時』

◆『女が階段を上る時』監督:成瀬巳喜男/1960年/東宝/111分 成瀬の作品でも、評価の高い作品の一つ。高峰秀子が、銀座の雇われマダムとして、必死に生き抜いていく一人の女性を演じる。やっぱり、どことなく暗さをもった女性を撮ると、成瀬は素晴らしい。…

成瀬巳喜男『乙女ごゝろ三人姉妹』

◆『乙女ごゝろ三人姉妹』監督:成瀬巳喜男/1935年/PCL/75分 成瀬のはじめてのトーキー作品。原作は、川端康成『浅草の姉妹』。当時の浅草六区の雰囲気を、映像を通じて知ることができた。大正時代、昭和初期の文学では、浅草を舞台にした小説が多い。浅草…

三島由紀夫『鹿鳴館』

◆三島由紀夫『鹿鳴館』新潮文庫、1984年12月 三島の戯曲を集めたもの。表題作の「鹿鳴館」のほかに、「只ほど高いものはない」「夜の向日葵」「朝の躑躅」が入っている。 三島の書く台詞が気に入っている。三島の派手な文章は、小説だと時々嫌味に感じたり、…