吉村公三郎『一粒の麦』

◆『一粒の麦』監督:吉村公三郎/1958年/大映/110分/カラー
出演は若尾文子菅原謙二のコンビ。若尾文子がとても可愛らしい作品。物語は、戦後の集団就職を扱った物。福島から東京へ集団就職でやってきた少年少女が、労働を通じて厳しい社会と対面することになる。新藤兼人は、こういう下層階級の人々の辛い生活を描くのが得意なのだろうなと思う。
集団就職というシステムは、日本社会にとって良かったのだろうか、それとも悪かったのだろうか。すごく興味深いシステムだ。