桑野隆『バフチンと全体主義』

◆桑野隆『バフチン全体主義東京大学出版会
バフチン全体主義』は、バフチン論だと思っていたら、ちょっと期待はずれ。桑野氏にはすばらしいバフチン論があるのでかなり期待していたのだが。本書は、バフチン論もあるのだけど、主に現代ロシア思想の紹介、といった感が強い。なので、かなり専門色が強く、ロシア関係が専門の人じゃないと、読んでもおもしろくないと思う。マレーヴィチ論、シャガール論あたりは、けっこう楽しく読めたが。