ブックカバーのコレクション

散歩がてら、近所の本屋に行くと、魅力的な本と出会った。それは、『カバー、おかけしますか?―本屋さんのブックカバー集』ISBN:4785201150。あのブックカバーのコレクションだ。これを見た瞬間、「やられたなー」と思った。
というのも、私は所有している本のすべてにカバーをつけて、できるだけをきれいにしている。カバーを付けておくと、日焼け防止にもなる。そういうわけで、私は書店ではかならずカバーをつけてもらうようにしている。そして、自然と書店のブックカバーに目が行くようになり、以前このカバーを集めて公開するホームページなど作ろうかと思ったこともぐらいなのだ。どこの書店のカバーが良いか、そんなことを考えて本を買うこともある。
私が好きなカバーは、最近だとブックファーストだ。しかし、ここの欠点は、文庫・新書用のカバーが折らずに付けられるようにサイズが小さくなっていること。店員さんが、本のサイズに合わせてカバーを折っておく手間を省くためだと思うのだが、この措置は私には気に入らない。良い紙を使ったカバーだけに、折れるように少し大きめの紙を使ってもらいたい。
紙の質といえば、紀伊国屋の紙は薄っぺらいのでNGだ。こんな薄っぺらい紙で大切な本が守れるのかと、いつも憤慨してしまう。
ジュンク堂のカバーは、良くもなく悪くもなくといったところ。しかしデザインが気に入らないのと、文庫用のカバーの両端を糊でとめているのが最悪。これも店員さんの苦労を半減させようという措置なのだろうけど、カバーを本のサイズに合わせたい私にとっては、紙が糊でとめられているとその部分を剥がすのが面倒だし、たまに剥がすのに失敗して紙を破いてしまうこともある。これは最悪だ。
三省堂のカバーは合格点ではないだろうか。ここのカバーはけっこう使えると思う。
昔、東京堂のカバーのデザインが好きで、ここのカバーはとても欲しかった。今でも10年以上前に買った文庫本の中原中也詩集には、東京堂のカバーがついているのだけど、カバーを見る度にその時代を思い出す。ちょうど「文学」に興味を持ち始め、文学部に進学しようと考えていた時だったのだ。私にとっては、印象的なブックカバーなのである。
ところで、普段、私はもっぱら大学の書籍部によく置いてあるブックカバーを愛用している。書籍部から、大量のカバーをごそっと持ち帰り、ネットで買った本のカバーに使っているのだ。大学の書籍部に置いてあるカバーは、デザインも良いし、紙の質も丈夫だ。愛書家にとっては、貴重なカバーではないだろうか。きれいで丈夫なカバーが欲しい人には、おすすめのカバーだ。