蓮實重彦『シネマの記憶装置』

蓮實重彦『シネマの記憶装置』フィルムアート社、1997年3月(新装版)
この本も昔読んだことがある。第Ⅰ章の「シネマの記憶装置」という文章がすごい。まさに蓮實的文章といえるもので、約50ページほど切れ目なく続く文章がある。これはけっこう読むのが大変だ。正直何度か眠くなってしまった。読む者に苦行を強いるエクリチュールとの闘い。蓮實批評を受け入れるか、拒絶するかは、この文章を肯定するか否定するかにかかっているのではないだろうか。私は肯定派である。

シネマの記憶装置

シネマの記憶装置