2005-01-01から1ヶ月間の記事一覧

仲正昌樹『お金に「正しさ」はあるのか』

◆仲正昌樹『お金に「正しさ」はあるのか』ちくま新書、2004年10月 「売れることを目指した文学や芸術なんてダメだ!」とか「しょせんハリウッド映画なんて商業主義だ!」なんてことを昔は(今でもか?)よく考えていた。「お金」に汚された「芸術」など認めな…

『文学界』2005年2月号

要チェック→「特集 映画の悦楽」 ・蓮實重彦「身振りの雄弁――ジョン・フォードと「投げる」こと」(*ジョン・フォード論。きっと単行本になるのだろうけど、読んでおくか。) ・小津安二郎「文学覚書」(*シンガポール時代のこと。) ・阿部和重「インコプ…

山田昌弘『パラサイト社会のゆくえ』

◆山田昌弘『パラサイト社会のゆくえ――データで読み解く日本の家族』ちくま新書、2004年10月 著者は、あの『パラサイト・シングルの時代』を書いた人だ。親に寄生しながらリッチな生活をおくる未婚者を、「パラサイト・シングル」と呼び、その実態を分析した…

現在、関心のあるテーマ

◆富永健一『社会学講義』中公新書、1995年4月(ISBN:4121012429) ◆宮台真司、仲正昌樹『日常・共同体・アイロニー』双風舎、2004年12月(ISBN:4902465043) ◆和田伸一郎『存在論的メディア論』新曜社、2004年12月(ISBN:478850930X) とりあえず、『社会学講義』…

舞城王太郎『熊の場所』 

◆舞城王太郎『熊の場所』講談社、2004年12月 3つの短篇小説が収められている本だけど、どれもあっさりと読み終えてしまった。舞城の小説だから、もう少し手応えがあるのかと構えて読み始めたのだけど。やっぱり本のタイトルにもなっている、「熊の場所」が一…

島本理生『シルエット』

◆島本理生『シルエット』講談社文庫、2004年11月 「シルエット」のなかで、坂口安吾の「夜長姫と耳男」というのが言及されている。島本理生は安吾を読んできたらしい。綿矢りさが太宰治で、そして島本理生が安吾。この組み合わせは偶然か。シルエット (講談…

金子勝ほか『不安の正体!』

◆金子勝、アンドリュー・デウィット、藤原帰一、宮台真司『不安の正体! メディア政治とイラク戦後の世界』筑摩書房、2004年10月 アメリカ批判の本。討論を収録した本なので、読みやすくすぐに読み終わるのだが、物足りないという感じはする。というかアンド…

四方田犬彦『心は転がる石のように』

◆四方田犬彦『心は転がる石のように』ランダムハウス講談社、2004年12月 この本は、比較文化の入門書としてちょうど良い本ではないだろうか。日本を飛び出して、世界各地に移動しながら思考を重ねていくスタイルにスケールの大きさを感じる(その半分で、その…