養老孟司『バカの壁』ほか
というか、年末年始に読み終えた本。
◆養老孟司『バカの壁』新潮新書
◆小野善康『景気と経済対策』岩波新書
◆猪瀬直樹『道路の権力』文藝春秋
◆高橋源一郎『人に言えない習慣、罪深い愉しみ』朝日文庫
◆鶴光太郎『日本的市場経済システム』講談社現代新書
『バカの壁』は実家に帰る時、新幹線の中で読む。相変わらず、書店には大量に積まれていて、その姿は『バカの壁』の「壁」だなあと…。本の中味は、従来の養老孟司の身体論と同じような気がした。特別面白い内容が書いてあるわけではないのに、売れるのはやはりタイトルが原因か?
『道路の権力』も売れているっぽいけれど、たしかにこの本は面白い。なぜ面白いのだろう?と考えてみると、やはり分かりやすい対立構図があるからだ。それは国民対官僚組織という構図。いや、正確に言えば猪瀬直樹対官僚という対立構図。そして物語は勧善懲悪。こうした対立は、読んでいて確かに面白い。官僚の卑劣な工作、それにも負けず改革を進めようと必死に闘う猪瀬直樹の姿には思わず拍手をしたくなるだろう。