岩田靖夫『ヨーロッパ思想入門』

岩田靖夫『ヨーロッパ思想入門』岩波ジュニア新書、2003年7月
ジュニア新書とは思えないほど充実した内容で、非常に勉強になる一冊。中高生よりも、大学生にふさわしいと思う。
本書で「ヨーロッパ思想の本質」を語ることが意図であるという著者は、「ヨーロッパ思想は二つの礎石の上に立っている」と述べる。その二つとは、ギリシアの思想とヘブライの信仰である。この二つが、さまざまな形で展開してきたのが、ヨーロッパの思想だということだ。そういうわけで、まず第一部でギリシアの思想を、第二部でヘブライの信仰を概観する。そして第一部と第二部を踏まえて、その後のヨーロッパの哲学の流れを辿っていく。――
ギリシア哲学や、聖書が読みたくなってくる。もっと勉強したくなってくる。

ヨーロッパ思想入門 (岩波ジュニア新書)

ヨーロッパ思想入門 (岩波ジュニア新書)