プロの文章ってどんなもの?

永江朗『<不良>のための文章術 書いてお金を稼ぐには』NHKブックス
ああ、『熱い書評から親しむ感動の名著』の原稿を書く前に、この本を読んでおけばなあと、何度も思った。商品としての文章を徹底的に教えてくれる。注意したいのは、あくまでプロのライターが雑誌などに書く文章がいかなるものなのか、についての本であること。だから、「名文」を書けるようになりたいとか、「自分」を表現するには、と考えている人には向かない本だろう。
かなり具体的な内容なので、どういう文章がつまらないものか、どういう文章だとプロと認められるか、ということが明確に理解できる。
私のように書評を書きたいと思っている人間には、2章の「本の紹介文を書こう」が参考になる。自己陶酔に注意とか、「本を読んだ私」を書くと失敗するなど、実践に役立つアドバイスが多い。この本のアドバイスを参考に、私の文章を読み直して反省する。文末に「のだ」「だ」を繰り返し使ってしまうこと。意味のない「ある種」とか「一種の」など、ほとんど意味のない言葉を用いてしまうことなど。見直すべき点が多いなあと。