四方田犬彦氏の韓国に関する講演を聞きに行く。かなり面白い話が聞けて良かった。ますます韓国に関心が向く。私の所属する研究室は、韓国からの留学生が比較的多く、普段の研究室は日本人より韓国人のほうがたくさんいるので、韓国人との付き合いが日常生活なのだけど、今日の講演を聞いて韓国人の振るまいの文化的背景を知ることができたのは収穫。
今日は特に料理をクローズアップして話をしてくれたのだが、たとえば、日本では漬け物を作ればスパゲッティを作ったり、カレーを作ったりといわばコスモポリタンな家庭の食卓風景なのだけど、韓国では4,5種類のキムチだけでも立派な食卓になる。韓国では外国料理は少ないという。逆にいえば、日本の家庭ではこれぞ日本料理という存在感を持つものがなく「無」国籍的な感じ。韓国はキムチという完璧な保存食があるために、キムチの存在感が圧倒的にある。こういうところから、文化を知ることが出来るというのが面白かった。

常々不思議に思うことがある。人はなぜ内にとどまることを許さないのか?社会は、内へこもる人間を認めてくれない。内を出て外に出ること、それが正しい社会的人間であると言っているようだ。