2005-08-03から1日間の記事一覧

これも気になる

憲法の話からはズレてしまうが、私には大塚の次のような文章が気になって仕方がない。 もともと論壇や文壇は、サブカルチャーに手を出したり、若者文化におもねって、「そこに新しい論壇がある、そこに新しい文学がある」と戦後一貫してやってきたわけです。…

大塚英志『憲法力』

◆大塚英志『憲法力−いかに政治のことばを取り戻すか−』角川書店、2005年7月 「「憲法力」とはまず何より「ことばの力」を信じることである」(p.237)というように、本書は「ことば」が重要視されている。憲法の前文を自分たちで書いてみようと薦めているのは…

言葉がもたらす驚きに敏感でありたい

最初の読者として初稿を読み直して見た著者をとらえたものは、意図されたわけではない一貫性が維持されていることへの驚きである。その一貫性は、樋口一葉から阿部和重にいたるまでの作家たちの言葉が、それぞれ異なる水準ではあるが、著者の心をしたたかに…