2005-06-11から1日間の記事一覧

夭折の詩人

◆原口統三『定本 二十歳のエチュード 付死人覚え書』ちくま文庫、2005年6月(ISBN:4480421009) 1927年に京城で生れ、一高に入学。戦後、1946年の19歳の時に逗子の海で入水自殺をした原口統三。「夭折」と聞いたら、文学者としては読むしかない。文学が好きだ…

川本隆史『現代倫理学の冒険』

◆川本隆史『現代倫理学の冒険−社会理論のネットワーキングへ−』創文社、1995年1月 第一部で、現代の正義論の状況を巧みにまとめている。功利主義からはじまって、リベラリズム、リバタリアニズム、コミュニタリアニズム、フェミニズム、そしてA・センについ…

講談社文芸文庫編『戦後短篇小説再発見5』

◆講談社文芸文庫編『戦後短篇小説再発見5 生と死の光景』講談社文芸文庫、2001年10月 第5巻のテーマは「生」と「死」。文学の王道といえるテーマだ。そのためか、収録されている小説は、どれも読み応えがある。しかし、どれも似たり寄ったりで、強烈な個性を…