人に何かを教えたがることについて

いわゆる新人類世代というのは、結局のところ、他人に何かを教えたがる世代なんじゃないかと思う。(もしかすると、世代の問題ではないかもしれないが、とりあえず世代でくくってみる。)
下の世代から見ると、彼らの教えたがり的なところが、非常に厄介というか目障りというか、そんな印象を持つことがある。厄介というのは、彼らは他人にとって良かれと思って、他人に対して教育的に振る舞うからだ。ある意味、彼らの行為は、善意の押しつけなのではと思う。
論争に勝って動機付けに失敗することが多い彼らは、自分たちの行為が、他人に対し自分の考えに押しつけになっていることに気が付いていないからではないか。
いくら正しい考えでも、押しつけられると、カチンとくるというか、不愉快になることがある。相手が非常に正しいことを言っている場合ほど、かつ自分が支離滅裂なときほど、相手の教育的な振る舞いに不愉快になる。なぜなのか。
正しさとか善意というのは、批判をすることができない。したがって、正しさとか善意が前面に出てくると、それを受ける側は退路が無くなる。逃げ場所がなくなるのだ。逃げ場が無くなれば、キレるしかなくなるわけで、そうなると結局、双方にとって不毛になるだけだ。