北京二日目

実家に連絡をしようと持ってきた携帯電話で、実家に電話をかけたが、うまくつながらない。ローミングがうまくいかないのか。原因がよく分からない。
大学とその付近にあるお店を教えてもらう。大学内には、日本の大学の生協のような、ちょっとした生活用品が買えるスーパーがある。ここでも、日用品が十分に揃うし、大学の近くにはやや大きめなスーパーがあるので、たいていの物が手に入りそうだ。日本と変わらない生活がおくれそうな気がする。これから生活用品をそろえていかねばならない。しかし、あんまり物をたくさん買いたくないなあとも思う。いつまで中国にいるか分からないし、長く住むこともないだろうし。来たばかりで、もう帰国のことを考えているのもなんだか変なことではあるが、ついつい荷物のことを心配してしまうのであった。
研究室に新学期の時間割が張ってあったので、自分の担当科目を確認した。すると、自分の専門とは関係ない科目ばかり割り当てられていて、日本で準備してきたことが役に立ちそうにない。どうしようかと思い悩む。担当は、ヒアリング、日本概況、古典文学、新聞購読、テレビニュース。
面接のときには、近現代の日本文学を担当するようなことを言われていたので、その準備をしてきたのに、担当は古典。これが一番ショックだ。たしかに日本の大学では、国文学を専攻していたので、いちおうは古典の講義も取ったが、まともに勉強などしたことがない。これでは、最新の研究成果を紹介することなどできそうにないなあと。近現代文学なら、いろいろとネタを考えてきたのに。まったくどういうことになのだろう。
もう一つ不安のは、ヒアリングの授業だ。ネイティブだということで、こういう授業を担当することになったのだろうが、日本語教授法を学んだことがない私には、どう教えていいのか分からない。こんな私で良いのだろうか。