吉村公三郎『偽れる盛装』

◆『偽れる盛装』監督:吉村公三郎/1951年/大映/103分
京マチ子が主演。肉体を武器に、次々に男性をつかまえて生き抜いていく芸者を演じている。京マチ子は、自己主張の激しい強い女性を演じることが多い。自己主張の強さゆえに、周囲から浮いてしまうが、そんなことをもろともしないタフさが、京マチ子の魅力なのだろう。
だが、物語ではそれゆえに、菅井一郎演じる冴えない男性から恨みを買い、命を狙われることになる。包丁を持った菅井一郎が、京マチ子を追いかけていくシーンはなかなか見応えがあった。