成瀬巳喜男『流れる』

◆『流れる』監督:成瀬巳喜男/1956年/東宝/117分
原作は、私が好きな幸田文。しかし、この小説はまだ読んだことがないので、今度読んでみなくては。
この映画は、出演している女優が豪華。勢いのなくなった置屋が舞台だが、ここの女将が山田五十鈴。その娘が高峰秀子。芸者に杉村春子岡田茉莉子。ここの女中としてやってくるのが田中絹代。さらに、戦前、大スターであったという栗島すみ子も出演している。戦前、戦後のスターが勢揃いしている映画なのだ。もちろん、成瀬映画では常に脇役として印象的な中北千枝子も出ている。これだけの女優が出ているだけでも、充分価値がある映画だと思う。