原一男『さようならCP』

◆『さようならCP』監督:原一男/1972年/82分
CPつまり脳性マヒの人たちの団体「青い芝」を追いかけたドキュメンタリー。原一男監督の第一作。障害者が、車いすを降りて、不自由な足で横断歩道を渡る冒頭の姿を見ただけでも、少なからぬショックを受けてしまう。新宿で、詩の朗読をしたりする。路上で裸になって、その全身をカメラの前にさらけ出す。身体を徹底的に社会にさらすこと。それを捉えるカメラ。
募金活動をしているとき、募金した人に「どうして募金をしたのか」とインタビューをしている。その問いに答える大人はいろいろとそれなりの理由を述べるのだが、子どもはたいてい「わかんない」とそっけなく答えているのが印象に残った。本当は、理由なんて「わかんない」ものなのではないかと思った。