イタイ文章

学生のための読書案内といえば、学術書や文芸書を紹介するものとだいたい相場が決まっている。でも、そんなカターイ本を小脇に学生がキャンパスを闊歩していたのは、もう遠い昔の話。ご年配の教授陣はよく「最近の学生は本を読まない、読むのはマンガくらいのもんだ」というお小言を口にされる。そうですねえ、と相づちをうちながら、私は内心つぶやいている。マンガもバカにしたもんではないですよ、と。(以下、心の声)。

「最近の学生は本を読まない、読むのはマンガくらいのもんだ」という言説に対して、「マンガもバカにしたもんではないですよ」と反応することも、今ではクリシェのようでちょっと恥ずかしくないか?。「マンガを薦める俺って、ちょっと変わってる(笑)」みたいな自意識過剰がイタイ。
学生に向かって、今さら「本を読め」と小言を言うのも恥ずかしいことだけど、「本も良いけど、マンガも良いから読みな」と学生に言うのも、トホホ…の感じがする。別に必要がなければ、本もマンガも読まなくて良いのではないかなあと思う*1

*1:というか、読む人は薦められなくても本もマンガも勝ってに読むし、読まない人は何を薦めても読まないのだろうなあ