2005-09-28から1日間の記事一覧

西林克彦『わかったつもり』

◆西林克彦『わかったつもり 読解力がつかない本当の原因』光文社新書、2005年9月 文章理解の障害となるものに「わかったつもり」があるという。「わかった」というのは、わからない箇所がないと思う安定した状態なので、もうそれ以上、理解しようとしなくな…

三島由紀夫『沈める滝』

◆三島由紀夫『沈める滝』新潮文庫、1963年12月 石や機械といった無機物にしか興味を示さない男と不感症の女とで、はたして恋愛小説が書けるのか。三島はそういう実験をこの小説で行なったのだろう。 そこで、昇が提案をした。誰をも愛することのできない二人…