池上彰『池上彰の新聞勉強術』

池上彰池上彰の新聞勉強術』ダイヤモンド社、2006年9月
新聞講読の授業のために、参考書として読んでみる。
新聞の構成から、言葉遣い、新聞を活用しての勉強法などが書かれていて、たいへん有益な内容。「政府首脳」とは誰のことかとか、「一両日中」「強制捜査」といった用語の解説があって面白い。授業のネタとして使える本だ。
新聞活用術を説いた箇所で、新聞記事のスクラップは、記事を一週間寝かせてから行うとある。これはけっこう大切なことかもしれない。というのも、この前、酔った警官がマナーの悪い高校生を平手打ちし逮捕された事件があり、その報道のあと、どうして注意をした警官が捕まるのか抗議が寄せられたそうだが、その後、これはただの暴力事件であったことが判明したということがあった。これなども、記事を読んだあと、それを寝かせておいたら、誤解しないで済んだのかもしれない。
現代はスピードが重要で、誰よりもいち早く反応することが求められるが、そういう時代だからこそ、冷静な判断が必要なのだ。

池上彰の新聞勉強術

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