コミュニケーション力

「博士」も定職が見つけられず…ポストドクター1万5000人超(sankei web)
この前もNHKクローズアップ現代ポスドクの就職難について取り上げられていたが、この記事によるとそのポスドクは増え続け、15000人を越したという。
こういうとき、よく言われるのが、博士の「コミュニケーション力」の問題だ。たしかに、長年大学で研究を続けていると社会人のコミュニケーションとはいかなるものかがわからない。コミュニケーション力とは、具体的にはどういうものか。社会人に求められるコミュニケーションとは、こういうことなのか。
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企業に勤めたことがあると言っても、しょせんこんなもの。就職には、コミュニケーション力が必要とはなるほどなあ。コミュニケーション力なんて、そう簡単には見極めることなんてできない。
それにしても、コミュニケーション力に問題があるのは、何も博士だけには限らないはずなのに、なぜ博士(あるいは大学院生)ばかりがコミュニケーション力がないと言われるのか不思議でならない。もし、コミュニケーション力に優れていれば、コミュニケーション力が乏しい博士とも、うまくコミュニケーションをはかることもできるのではないか。それができないということは、博士と企業の双方にコミュニケーション力が不足しているということではないだろうか。コミュニケーションは、一人で行うものではない。したがって、コミュニケーションに問題があるとすれば、当事者双方に何か問題があると考えるのが筋ではないだろうか。
こういうよくわからないあいまいな能力で、物事の判断をするときは、怪しまないといけない。人(企業)は「コミュニケーション力の不足」といった言説によって、何かを隠蔽している。はたしてそれは何か。