◆廣松渉(小林敏明編集)『哲学者廣松渉の告白的回想録』河出書房新社、2006年3月
廣松渉ファンなら必読か。
本書は、編者の小林氏が、1992年の4月に、闘病中の廣松にインタビューしたものである。幼少時代から60年代までの、廣松のプライベートなことから政治活動、そして学問のことを廣松自身が語る貴重な本だといえよう。
当時の左翼運動を知る上で政治活動の話も興味深いのだが、廣松の子ども時代、中学生時代の話もかなり面白い。例のドスを常に持ち歩いていたというエピソードも語られているし(「丸腰で歩くなんて、そんなみっともないことするけえ(笑)」(p.29))、喧嘩ばかりしていたという話にも驚いてしまう。
- 作者: 廣松渉,小林敏明
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2006/03/16
- メディア: 単行本
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