酒井聡樹『これから論文を書く若者のために』

◆酒井聡樹『これから論文を書く若者のために』共立出版、2002年5月
タイトル通り、これから論文を書く人、特に公に発表することになる投稿論文を書く人向けの本。論文を書く心構えから、論文を書く技術的なことまで説明してあり、学術論文のルールを指導教官やら先輩から聞いたことがないという人は持っておいて良いだろう。この世界でやっていくなら、ずっと手元に置いておいてもいいと思う。
分かりやすい論文とは何か、面白い論文とはどういうものか、これらについての著者の考えが書かれてあるところなど、論文を書くときには参考になるのでは。分かりやすい、面白いというのは、もちろん人によって基準は異なるけれど、しかし、この本に書かれていること(「無駄な情報は削る」「一度に与える情報は一つ」「どういう情報を伝えるのか前もって知らせる」)などということは、たしかに注意しておきたいことだ。
何はともあれ、良い論文を書くには、たくさん論文を書かねばならないらしい。論文を書き方を学ぶには、実際に論文を書け、ということなのだ。

これから論文を書く若者のために

これから論文を書く若者のために