不思議な世界

安部公房『カンガルー・ノート』新潮文庫
なんだか何が書かれているのか分かったようで、分からない不思議な小説。安部公房の最後の長篇小説ということらしい。安部公房自身、病気などで入院したいたこともあり、病院のベッドが物語のエンジンとなっている。ベッドで見た数々の夢が、一つの小説作品へと昇華されたのでは、と思う。