2005-10-10から1日間の記事一覧

磯田光一『思想としての東京』

◆磯田光一『思想としての東京――近代文学史論ノート』国文社、1978年10月 都市論といえば広い意味で都市論なのだろうけど、副題にちゃんと「近代文学史論ノート」とあるように、やはりこの本は文学評論だ。「地方としての東京」と「中央としての東京」という…

ジル・ドゥルーズ『マゾッホとサド』

◆ジル・ドゥルーズ(蓮實重彦訳)『マゾッホとサド』晶文社、1973年7月 マゾッホとサドの二人について、というよりマゾッホについての本だった。ここでドゥルーズが批判しているのは、「サド=マゾヒスム」という一つの単位であり、この単位は錯覚にすぎない…