磯田光一『思想としての東京』
◆磯田光一『思想としての東京――近代文学史論ノート』国文社、1978年10月
都市論といえば広い意味で都市論なのだろうけど、副題にちゃんと「近代文学史論ノート」とあるように、やはりこの本は文学評論だ。「地方としての東京」と「中央としての東京」という対立から、「地方としての東京」が消滅させられていく過程を、東京の地図を参照しながら論じていく。この消滅の過程は、当然文学にも反映していくだろう。
江戸時代から昭和のはじめのころの東京の地図では、「西」が上になっていたというのが面白い。
- 作者: 磯田光一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1990/03
- メディア: 文庫
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