谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のおんな』

谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のおんな』新潮文庫、1951年8月
これもすごく面白い。猫に振り回される庄造は、いかにも谷崎的な人物。庄造は、リリーという名前の猫と10年近くも一緒に生活し、溺愛している。庄造にとって、リリーは母親や妻よりも大事な存在とだと言える。またこのリリーがくせ者で、簡単には人に甘えてこないところに庄造や品子が惹かれてしまうのだ。

猫と庄造と二人のおんな (新潮文庫)

猫と庄造と二人のおんな (新潮文庫)