安部公房『壁』

安部公房『壁』新潮文庫、1969年5月
朝、起きてみるとどこか異変を感じる。なんだろうと思っていると、自分の名前が無くなっていることに気がつく。記憶喪失とかではなく、名前が自分から出て行ってしまうのだ。会社に行ってみると、もう一人の自分がいる。よく見るとそれは自分の名刺であった。この設定がおかしくてたまらない。物語は、なんだかよく分からないというか状況のイメージができないのだが、すごく面白い。

壁 (新潮文庫)

壁 (新潮文庫)