川北隆雄『経済論戦』

川北隆雄『経済論戦−いま何が問われているのか−』岩波新書、2005年10月
今現在、日本の経済は何が問題なのか、何が論点となっているのかをコンパクトに紹介している。第一章では郵政民営化について、第二章は不良債権問題、第三章は金融政策、第四章は財政再建、そして第五章では構造改革について取り上げている。各テーマについて、いまどんな議論がなされているのか、いくつかの論を参照し、それらから対立点を引き出し、筆者が評価していくというスタイル。なので、まったく知識がない私でも、各テーマの問題点を手っ取り早く知ることができた。論争というか対立点に注目すると、問題点がクリアになって良い。