仲正昌樹『知識だけあるバカになるな!』

仲正昌樹『知識だけあるバカになるな! 何も信じられない世界で生き抜く方法』大和書房、2008年2月
大学に入ったばかりの頃に読むと非常に役に立つ本だと思う。
第一章では、「正しく疑う」ことの難しさと方法について語られている。大学で学ぶとはどういうことなのか、どういう風に学べばよいのか。高校までの延長で大学に来てしまった人は、よく読んで欲しい。ノートを取ることがいかに大切であるか。授業を受ける時に役立つアドバイスが多い。
たしかに大学の授業はつまらないものが多い。その原因は教師の側に問題があるのかもしれない。だからこそ、教育の改善が大きなテーマとなっている。従来の教育ではいけない、教師が変わらなければという声も聞くし、従来の教育方法を批判する本も多数存在する。従来の教育方法を教師が反省することも確かに重要である。これは絶えず続けていかねばならない。しかし、教育は教える側だけのものではない。教わる側もまた変わらなければ、教育の場の変化は起きないのではないか。

知識だけあるバカになるな!

知識だけあるバカになるな!