吉田喜重『戒厳令』

◆『戒厳令』監督:吉田喜重/1973年/現代映画社・ATG/110分
吉田喜重の「政治の季節」の時の作品として『エロス+虐殺』『煉獄エロイカ』そして、この『戒厳令』の三つが作られている。
戒厳令』の舞台は、昭和の初め、二・二六事件の前後である。このなかで、北一輝を中心に物語は展開する。冒頭、朝日平吾安田財閥安田善次郎刺殺する場面を描いているのだけど、この場面が印象に残っている。時代劇みたいな雰囲気が出ていてかっこいい。しかし、政治物が苦手な私には、いまいちこの映画がよく理解できなかった。