三島由紀夫『永すぎた春』
◆三島由紀夫『永すぎた春』新潮文庫、1960年12月
お昼にテレビでやっているような通俗メロドラマだな、という印象。すごくテンポが速いのだ。出会って、婚約して、だけど結婚式だけはお預け状態の二人。その間、二人にはさまざまな問題が生じて、悩んだりするわけだけど、いつも都合良く解決して、そして二人の絆はより深まり、結婚を迎える、という物語。だけど、さすがに三島だけに、最後まで飽きずに読ませる。なかなか面白い小説なのだ。
純文学方面の作品だけではなく、この小説のような通俗的な小説も読んでいかないといけない。これも三島の一面で、けっして無視できない仕事だと思う。
- 作者: 三島由紀夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1960/12/13
- メディア: 文庫
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