すばらしい書評

中条省平『名刀中条スパパパパン!!!』春風社
保坂和志『<私>という演算』中公文庫
やっぱり、中条省平の書評は面白いし役に立つ。この本を読んで、読んでみたくなった作家や作品がたくさんある。小説のあるいは映画のどこに魅力があるのか、それを語る技術はプロだなあと感じる。目の付けどころが違う。そして、きちんと読み手に伝える技術。どれをとっても文句なし。
『<私>という演算』も良い。死、あるいは記憶とか時間をめぐる思考。重いテーマにも拘わらず、それを難しい言葉で語るのではない。自分の感じたことがどういったことなのか、それをしつこく言葉にしていく過程。それがこの本に収められた文章だ。読みながらロラン・バルトを思い出す。